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面接の頻出質問

「なぜ県ではなく市なのか?」「なぜ市ではなく県?」も。答え方・例文と、県庁と市役所の違い

「住民に近いから」「広域だから」だけでは足りません。面接官が聞きたいのは違いの知識ではなく、「その違いが、あなたにとってなぜ大事なのか」です。

ROLES

答えの軸になる、それぞれの役割

  1. 市役所制度を住民に届ける「最後の窓口」一人ひとりの事情に合わせて、現場で対応する。
  2. 県庁市町村を越える課題の「仕組み」をつくる県全体を見渡して、調整し、制度を設計する。
  3. 政令市住民に近い仕事と、県に近い権限の両方都市計画や児童相談所など、県に近い仕事も担う。

この役割のどれが、自分の経験とつながるか。そこが答えの核になります。

監修:青島一平(元県庁職員・AI公務員予備校 代表)|公開 |更新

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Template

回答の型:4ステップで約1分

市役所志望でも県庁志望でも、この順に当てはめれば筋の通った答えになります。差がつくのはSTEP 3の「なぜこちらでなければならないか」です。

1分の回答の時間配分合計 約60秒
結論
原体験
県と市の違い
貢献
  • 1. 結論0〜10秒
  • 2. 原体験10〜25秒
  • 3. 県と市の違い25〜50秒
  • 4. 貢献50〜60秒
  1. STEP 1約10秒

    県(市)を選ぶ理由を一言で

    「私は○○という思いから、市役所(県庁)を志望しています」と結論から入ります。

    「住民一人ひとりの生活課題に直接向き合いたいという思いから、市役所を志望しています」

  2. STEP 2約15秒

    そう考えたきっかけの経験

    ボランティア・インターン・研究・仕事など、その考えに至った具体的な場面を話します。

    「子ども食堂のボランティアで、利用者の方から…と聞いたことがきっかけです」

  3. STEP 3約25秒

    なぜ「こちら」でなければならないか

    回答の核心。県と市の役割の違いを踏まえ、やりたいことがなぜ市(県)でなければ実現できないかを述べます。相手を否定せず、違いとして。

    「県が制度を設計するのに対し、市はそれを住民に届ける最後の窓口です」

  4. STEP 4約10秒

    入庁後にどう活かすか

    志望先の施策や部署に触れつつ、自分がどう貢献したいかで締めます。

    「御市が力を入れる子育て支援の現場で、住民に寄り添う職員になりたいです」

長さの目安は45秒〜1分(250〜400字)

長すぎると要点がぼやけ、短すぎると掘り下げが足りないと見られます。下の例文もこの範囲に収めています。

Examples

例文5パターン:市役所・政令市・県庁

志望先と、自分に近い立場を選んでください。色は回答の型のステップです。そのまま覚えるのではなく、どの色の部分を自分の経験と志望先の施策に置き換えるかを見てください。

  • STEP1 結論
  • STEP2 原体験
  • STEP3 県と市の違い
  • STEP4 貢献

子ども食堂のボランティアから、市役所を志望する

面接官なぜ県庁ではなく市役所なのですか?

結論私は、住民一人ひとりの生活課題に直接向き合いたいという思いから、市役所を志望しています。

原体験大学時代に地域の子ども食堂でボランティアをしていた際、利用されている方から「市役所に相談して子育て支援の制度を教えてもらえた」と聞いたことがきっかけです。

県と市の違い県庁が県全体の制度や仕組みを設計する役割を担っているのに対し、市役所はその制度を住民に届ける「最後の窓口」として、一人ひとりの事情に合わせた対応ができると考えています。

貢献御市は子育て支援に特に力を入れていると伺っていますので、そうした施策の現場で、住民の方に寄り添った対応ができる職員になりたいと考えています。

Difference

県庁と市役所の違いを整理する

ここがぼんやりしていると「結局どっちでもいいんでしょ?」と見透かされます。答えを作る前に、役割の違いを押さえましょう。

主な役割都道府県庁市町村をまたぐ広域の課題への対応、国と市町村の橋渡し市役所(一般市)住民の生活に直結するサービスの提供
住民との距離都道府県庁間接的(市町村を通じた調整が多い)市役所(一般市)直接的(窓口や相談で日常的に接する)
仕事の例都道府県庁県道の建設、企業誘致、防災の広域計画、県立高校の運営、児童相談所市役所(一般市)住民票、介護保険、保育所、ごみ処理、上下水道、地域のイベント
仕事のスケール都道府県庁県全体に影響する制度の設計や調整市役所(一般市)一つの地域に深く入り込む現場の対応
求められる力都道府県庁全体を見渡す視点、利害の調整、制度を組み立てる力市役所(一般市)住民への共感、現場での対応力、きめ細かさ
異動の範囲都道府県庁県内全域(出先機関を含む)市役所(一般市)市内(地理的に限られる)

政令指定都市は「両方」

横浜市・大阪市・名古屋市などの政令市は、児童相談所の設置や都市計画など、県から多くの権限を移されています。住民に近い市の仕事と、県に近い政策づくりの両方ができる組織です。

勘違い:市役所=窓口ばかり

実際には企画・財政・建設・産業振興など部署は多様で、事務処理・関係機関との調整・法令の解釈が大半です。「窓口で住民の笑顔を見たい」だけでは実務の理解が浅いと見られます。

勘違い:県庁=住民と関われない

保健所や土木事務所などの出先機関に配属されれば、住民対応もあります。県の仕事を「デスクワークだけ」と捉えるのは認識不足です。

Why

面接官がこの質問で見ている3つのポイント

単に志望動機を聞いているのではありません。次の3つの資質を見極めようとしています。

  1. 01組織理解

    県と市の違いを自分の言葉で言えるか

    権限も日々の仕事も大きく違います。入ってから「想像と違った」とならないかを見ています。

  2. 02定着の覚悟

    滑り止めではないか

    若手の早い退職は大きな損失です。「すぐ転職しないか」という不安を、答えで消せるかを見ています。

  3. 03論理性

    やりたいことと組織の役割がかみ合っているか

    自分の希望を、組織にできることと照らし合わせて筋道立てて説明できるかを評価しています。

NG

やってはいけないNG回答3つ

「何を言ってはいけないか」を知ることは、良い答えを作るのと同じくらい大事です。

  1. NG 1

    教科書の丸暗記

    「市役所は住民に一番近い基礎自治体であり、暮らしに密着した行政サービスを提供できるため志望しました。」

    なぜダメか:どこでも使い回せる内容で、「自分の頭で考えていない」と判断されます。あなた自身の経験が一つも入っていないのが最大の問題です。

    こう直す:違いの知識を並べるのではなく、自分の経験の中で「市(県)の役割」を実感した場面から話す。

  2. NG 2

    相手を否定する

    「県庁は住民との接点が少なく、書類仕事ばかりで直接人の役に立てないと感じたので、市役所を選びました。」

    なぜダメか:他を下げることでしか自分の選択を説明できない人に見えます。県の仕事への理解不足も表に出ます。

    こう直す:比べるときは否定ではなく「役割の違い」として述べる。「県は○○、市は○○。私がやりたいのは○○」。

  3. NG 3

    気持ちだけ

    「とにかく住民の方の笑顔が見たいです。人と接するのが好きなので、窓口で直接お役に立ちたいです。」

    なぜダメか:「なぜ市か」に答えていません。人と接するだけなら民間のサービス業でもできます。窓口以外の仕事が多いことへの理解不足とも取られます。

    こう直す:気持ちに加えて、その気持ちが「なぜ市の役割でなければ実現しないか」まで話す。

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Follow-up

深掘り質問4つと答え方

最初の答えがうまくいっても、面接官はそこで終わりません。よく聞かれる形と答え方を押さえておきましょう。

  1. 1「それ、県(市)でもできますよね?」

    いちばん多い深掘りです。手段ではなく目的のレベルで切り分けます。相手の言い分を認めてから、自分がやりたいことの違いを述べます。

    例市役所志望なら「おっしゃる通り県でも住民支援はできます。ただ私は、ご家庭ごとの事情に合わせたきめ細かな対応がしたいと考えています。制度を運用する最前線で柔軟に対応できるのは、市役所ならではだと考えています。」

  2. 2「県庁(市役所)も受けていますか?」

    正直に答えるのが基本です。嘘をつくより、志望の軸が一貫していることを示すほうが大事です。

    例「はい、○○市も受験しています。住民に直接関わる仕事がしたいという軸で、市役所を中心に受けています。その中でも御市は○○の施策に力を入れているため、第一志望として準備してきました。」

  3. 3「両方受かったら、どちらに来ますか?」

    迷わず「御市(御県)です」と即答します。迷うそぶりは志望度を疑われます。即答したうえで理由を添えます。

    例「御市です。先ほどお話しした○○の理由から、御市で働くことが私の目標です。」

  4. 4「具体的にどんな業務に携わりたいですか?」

    組織図と総合計画は事前に必ず確認し、部署名や施策名を挙げます。ただし「その部署しか興味がない」と取られないよう、柔軟さも添えます。

    例「○○課の△△事業に関心があります。ただ、配属先に関わらず、まずはどの部署でも市政の基盤を学びたいと考えています。」

AI公務員予備校

この深掘りを、本番の前にAIで練習する

「それ、県でもできますよね?」で詰まれば、用意した答えも台無しです。AI公務員予備校なら、あなたの受験先に合わせて回答づくりから、声での深掘りの練習までできます。

  • 面接回答作成AIチャット(使い放題)「なぜ県ではなく市なのか」(県庁志望なら「なぜ市ではなく県なのか」)と質問を指定すると、受験先に合わせた回答案・★評価・改善案と、次に聞かれそうな質問3つが返ってきます。
  • AI音声模擬面接(15分)深掘りしてほしいテーマに「県と市の違い」「両方受かったら」を入れておくと、AI面接官が声で深掘りしてきます。終わると評価レポート(PDF)が届きます。
面接対策の機能をくわしく見る →

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「なぜ市(県)か」を、AIで志望動機の文章にする

この質問の答えは、志望動機の中心になります。無料体験の志望動機コーナーなら、メモ程度の材料から文章に仕上げてくれます。

  1. 1受験先に、志望する市役所・県庁を入れる
  2. 2志望動機の種に「きっかけの経験」と「県(市)ではなくこちらを選ぶ理由」をメモ程度で書く
  3. 3AIが志望動機の文章にします(登録不要・無料)

Brush up

回答を仕上げる5つのコツ

例文をそのまま使っても評価されません。自分だけの答えに仕上げるためのポイントです。

  1. 01

    志望先のサイトを読み込む

    組織図・総合計画・首長のメッセージ・重点施策を確認し、「この自治体だからこそ」の要素を探します。

  2. 02

    「県にはない部署・施策」を1つ見つける

    市役所の組織図から県にない課や事業を探して入れるだけで、具体性が一段上がります。県庁志望なら逆に「市にはない広域の取り組み」を。

  3. 03

    原体験は小さく具体的に

    「ゼミで」「ボランティアで」と大きくくくらず、いつ・どこで・誰と・何が起きて・何を感じたかを一場面に絞ります。

  4. 04

    声に出して練習する

    紙の上では良くても、口に出すと長すぎたり不自然だったりします。録音して1分以内か、言いよどみがないかを確かめます。

  5. 05

    人に聞いてもらう

    自分では気づかない論理の飛躍や矛盾は、人の目で指摘してもらうのが近道です。キャリアセンター、模擬面接、AIのフィードバックも使えます。

Q&A

「なぜ県ではなく市か」のよくある質問

県庁に落ちて市役所を受けています。正直に言うべきですか?

県庁の受験歴を自分から言う必要はありません。聞かれた場合は嘘をつかず、「県庁を目指す中で行政の役割を深く考え、自分がやりたいのは制度設計よりも住民への直接の支援だと気づいた」と、不合格ではなく「気づきと選び直し」の話にします。「落ちたから仕方なく」は出さないでください。

→ 併願状況の答え方

正直、県と市の違いがよく分かりません。どう調べれば?

いちばん効くのは、志望先と、同じ地域の県庁(または市役所)の組織図を並べて比べることです。どんな部署があり、どんな施策を打っているかを見比べれば、「県にしかできないこと」「市にしかできないこと」が見えてきます。

地元ではない市役所を受けます。「場所の必然性」はどう作れば?

その自治体独自の施策(子育て支援・移住促進・産業振興など)を他と比べて、「このモデルの中でこそ力を発揮したい」と述べるのが定石です。現地を訪れた、広報を追っている、といった行動の証拠があると、さらに伝わります。

→ 「なぜ地元以外?」の答え方

政令指定都市を受ける場合、どう答えればいいですか?

政令市は県に近い権限を持ちながら、住民に近い基礎自治体でもあります。「住民の声を直接聞きながら、それを大きな政策に反映できるのは政令市ならではの環境」と、両方の強みを言葉にするのがポイントです。

この質問と「志望動機」は別々に用意すべきですか?

完全に別にする必要はありませんが、軸が一貫していることが前提です。志望動機では「なぜ公務員か」「なぜこの自治体か」を、この質問では県と市の役割の違いに焦点を当てます。根にある「行政でやりたいこと」が共通していれば、どちらにも自然に答えられます。

→ 「なぜ民間ではなく公務員?」の答え方

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あわせて準備したい質問

Series

志望動機の「なぜ」は、3問セットで聞かれる

「なぜ公務員か」「なぜ県(市)か」「なぜこの地域か」は、同じ志望動機を別の角度から確かめる質問です。3つの答えの軸をそろえておくと、どれを聞かれても矛盾しません。

  1. 1「なぜ民間ではなく公務員?」職業として公務員を選んだ理由答え方を見る →
  2. 2この記事「なぜ県ではなく市?(市ではなく県?)」自治体の種類を選んだ理由
  3. 3「なぜ地元以外を志望?」その場所を選んだ理由答え方を見る →

職種別の面接対策

青島一平

この記事の監修

青島 一平 AI公務員予備校 代表

  • 元県庁職員(知事直轄の部署などで5年)
  • 博士(神戸大学大学院)
  • スキルシェアで受験生を支援
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