【自治体研究】高知県庁
▶ 面接対策用 自治体研究
県の公式計画から読み解く!
高知県の自治体研究<完全版>
面接・グループディスカッション(GW)の前に知っておくべき9テーマを整理しました。高知県が力を入れている施策やキーワードを確認できます。
高知県が公表する公式の計画に基づいて作成しています
根拠資料:『高知県元気な未来創造戦略(令和7年度版)』(計画期間 令和6〜9年度)
※ 施策名・固有名詞・数値はすべて原文に基づいて記載しています
志望動機・面接カードの作成に
「計画の将来像」や「重点戦略」を読んで、自分の志望動機に使えるキーワードや施策を見つけましょう。具体的な施策名を盛り込むと説得力が増します。
面接直前の最終チェックに
9テーマの中から、自分が聞かれそうな分野を開いて「課題→目指す姿→取り組み」の流れを押さえておくと、深掘り質問にも対応しやすくなります。
計画の将来像
高知県の最重要計画『高知県元気な未来創造戦略(令和7年度版)』は、人口減少問題を克服し、次世代に引き継げる元気で豊かな、そしてあったかい高知県を実現することを掲げた計画です。計画期間は国の「デジタル田園都市国家構想総合戦略」の終期を踏まえ、令和6年度から令和9年度までの4年間と定められています。
目指す将来像は「将来を担う若者が、地域地域で魅力のある仕事に就き、いきいきと住み続けられる元気な高知県」。若年人口の減少傾向に令和9年までに歯止めをかけ、令和15年頃には令和4年の水準まで回復させることが戦略全体を貫く目標とされています。長期的には令和42年(2060年)の県人口を55万7千人にとどめ、将来的に人口増加への転換を目指す展望も示されています。
3つの政策と3つの条件整備
本戦略は「若者の定着・増加」「婚姻数の増加」「出生数の増加」の3つの観点から施策を抜本的に強化する方針を打ち出しており、3つの柱(政策)と3つの条件整備で構成されています。
政策1:魅力ある仕事をつくり、若者の定着につなげる
賃上げ環境の促進やIT・コンテンツ企業等の誘致、Uターン施策の強化、女性の活躍の場の拡大などに取り組んでいます。
政策2:結婚の希望をかなえる
移住施策や地域イベントと連携した多様な出会いの機会創出、「こうち出会いサポートセンター」の機能強化が進められています。
政策3:こどもを生み、育てたい希望をかなえる
不妊治療への支援拡充や産後ケアの利用拡大、住民参加型の子育てしやすい地域づくりが推進されています。
新たな視点:「4Sプロジェクト」
総人口の減少が避けられない状況に対応するため、スマートシュリンク(賢い縮小)の視点で効率的・持続可能な社会の実現を目指しています。
条件整備
条件整備1
「共働き・共育て」の県民運動と意識改革の推進
条件整備2
「中山間地域再興ビジョン」に基づく中山間地域の持続的な発展
条件整備3
ブロードバンド未整備地域の解消やデジタル人材の育成・確保など、デジタル実装の土台づくり
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9つのテーマ別 詳細まとめ
関心のあるテーマは、深掘りに備えて徹底的に対策しましょう!
長年にわたる人口減少と少子高齢化の進展で、あらゆる分野での担い手不足が深刻化しています。とりわけ中山間地域では過疎化によって地域の支え合いの力が弱まっており、南海トラフ地震のような大規模災害が発生した場合、復興の遅れから人口流出が加速する懸念が指摘されています。高齢化が進むなかでの地域防災力の維持・強化に加え、災害後も住民が地元に住み続けられるような備えの必要性が高まっています。
人口減少に適応しながら、効率的で持続可能な社会の実現と県民生活の質の向上を図ることが目標とされています。「4Sプロジェクト」(Smart Shrink for Sustainable Society)を新たな視点として位置づけ、公共サービスの維持と防災力の強化を両立させる体制づくりが進められています。
- 現行15消防本部を全県で1本部に統合する全国初の試みに挑戦し、消火・救急・救助などの現場力を強化
- 南海トラフ地震に備えた「事前復興まちづくり計画」の策定を15市町村で着手することを目標に、市町村への支援を実施
- 土砂災害が発生しても犠牲者ゼロとなる県土づくりや、中山間地域の実情に応じた道路整備を推進
- 生活用品を確保するための環境づくりや消費者問題に関する啓発の充実にも取り組んでいます
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進学や就職に伴う若年層(特に女性)の県外への転出超過が続いており、未婚化・晩婚化も進行するなかで婚姻数・出生数が減り続けています。令和5年(2023年)の出生数は3,380人と過去最少を記録し、合計特殊出生率も1.30と低迷。未婚者が結婚しない理由として「適当な相手にめぐり会わない」が最多を占めるほか、子育て世代は「教育にお金がかかりすぎる」ことを理由に希望の子ども数を持てない状況が浮かび上がっています。気軽に利用できる家事支援の仕組みや住民参加型の地域子育て支援の不足も課題とされています。
令和9年までに出生数を4,200人、合計特殊出生率1.64にすることが目標として掲げられています。「共働き・共育て」の生活スタイルを県全体で推進し、結婚から妊娠・出産・子育てまで切れ目のない支援体制の構築を目指しています。
- 「こうち出会いサポートセンター」の機能強化(マイナポータル連携、東部・西部へのサテライト構築)やメタバースを活用した新たな出会いの場の創出
- 男性の育児休業取得率64%(令和9年目標)を掲げ、多子世帯の保育料軽減や親世代との同居・近居に対する上乗せ支援を拡充
- 子育てピアサポーターや地域ボランティアとの連携による相談体制の推進、子育て応援アプリ(DL件数65,000件目標)での情報発信強化
- 中山間地域の高等学校の魅力化促進や地域みらい留学を活用した県外からの生徒確保に取り組んでいます
高知県は全国より10年先行して高齢化が進んでおり、老年人口(65歳以上)が年少人口を上回る逆ピラミッド型の人口構造となっています。中山間地域を中心に無医地区・準無医地区が40地区残り、地域医療体制の確保が困難な状況です。過疎化による地域の支え合いの力の低下で、介護サービスの人材確保も難しくなっており、若い世代がもつ福祉・介護分野へのネガティブイメージの払拭も課題として認識されています。高齢化に伴い「家族や知人の車での移動」が困難になるケースが増え、ラストワンマイルを含めた移動手段の確保も求められています。
「中山間地域再興ビジョン」に基づき、「くらしを支える」施策として地域医療体制の確保や福祉・介護サービスの充実、地域共生社会の推進が掲げられています。在宅介護サービスの充足率100%が目標です。
- 無医地区・準無医地区におけるオンライン診療体制の整備率100%(15市町村)を目指し、デジタルヘルスコーディネーターによる導入支援を実施
- 周産期医療体制について、出生数や医師数の減少を踏まえた医療機関の機能再編・集約化を推進
- 福祉・介護事業所認証評価制度の広報強化や、外国人介護人材の海外現地での採用活動支援
- 「あったかふれあいセンター」の機能強化と「高知型地域包括ケアシステム」の深化
- デマンド型交通の導入を全34市町村に拡大し、移動手段の確保を支援
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若年層の県外転出超過が長年続いた結果、若年人口(15〜34歳)が約2割減少するなど深刻な状況にあります。中山間地域を中心に若者や女性が魅力を感じる仕事が少ないことが流出の一因とされ、県内企業の賃金水準が全国を下回っていることも転出の動機になっています。製造業の生産性や製造品出荷額等は全国下位レベルで、第4期産業振興計画では目標4,000人の雇用創出に対し実績が2,580人にとどまりました。一次産業の担い手不足も深刻化しており、中山間地域での起業や新事業展開の広がりが限定的であることも課題です。
若者にとって魅力のある仕事を創出し、若者の定着・増加につなげることが政策の柱に据えられています。デジタル化による生産性向上と所得の底上げ、そして多様な人材が活躍しやすい職場環境の整備が目指されています。
- 事業者の生産性向上による賃上げ環境の促進と、非正規雇用労働者の正規化等による安定雇用の創出
- 農業分野ではIoPクラウド「SAWACHI」を活用したデータ駆動型農業による営農支援を強化
- IT・コンテンツ企業等の誘致を推進し、アニメ制作企業の従事者数を令和9年までに120人とする目標を設定
- 起業・新事業展開件数を令和6〜9年度で200件とする目標のもと、「移住✕起業」体験ツアーなど中山間地域での起業を後押し
人口減少が全国より早く進行しており、医療・福祉・交通といった公共サービスの維持が困難になることが危惧されています。中山間地域では高齢化に伴い、家族の車での移動が難しくなるケースが増え、ラストワンマイルを含めた移動手段の確保が喫緊の課題となっています。デジタル化を支える情報通信インフラについても、離島や山間部で光ファイバの未整備地域が残っており、ブロードバンド環境の早期構築が求められている状況です。
「4Sプロジェクト」のもと、公共サービスの再編・集約を進め、効率的で持続可能な生活基盤の確保が目標とされています。居住地における光ファイバ等整備率(希望世帯ベース)を令和9年度までに100%にする目標も掲げられています。
- 現行15消防本部を全県1本部に統合する全国初の試みに挑戦し、周産期医療体制も機能の再編・集約化を推進
- 路線バスの支線部分をオンデマンド交通やコミュニティバスで代替することを検討し、デマンド型交通の全34市町村導入を目標に支援を強化
- 「事前復興まちづくり計画」の策定を15市町村で着手し、南海トラフ地震後も住民が地元に住み続けられる備えを推進
- 衛星通信設備による環境整備への市町村支援を通じ、光ファイバ等整備率100%を目指しています
- 高知デジタルカレッジでの人材育成者数を延べ400人(令和6〜9年度累計)とし、若者・女性のデジタル人材育成を推進
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本戦略では環境分野に特化した詳細な課題分析は限られていますが、SDGsとの対応表から気候変動対策(SDGs目標13)や陸上・海洋資源の保全(SDGs目標14, 15)との関連が示されています。「魅力ある仕事をつくり、若者の定着につなげる」政策の中でもGX(グリーントランスフォーメーション)関連機能の充実が取り組みに位置づけられており、脱炭素分野の重要性が認識されています。
脱炭素社会の実現に向け、県の強みである森林資源(森林率84%)を活かした取り組みと、県民・事業者・行政が一体となった「オール高知」での推進体制が目指されています。
- 「高知県脱炭素社会推進アクションプラン」等に基づく部門別の省エネや電化の推進、再生可能エネルギーの導入促進
- 森林率84%の強みを生かし、建物の木造化など「都市の脱炭素化」に先導的に取り組むとともに、再造林・新規植林で吸収源機能を強化
- 農業分野ではIoPクラウドのAIエンジン開発により、省エネ・コスト削減につながる最適な温度管理や適正施肥をシミュレーションするGX関連機能を充実
- 「オール高知」での脱炭素化に向けた県民運動を展開し、機運醸成にも力を入れています
人口減少・少子高齢化が全国に先行して進むなか、公共サービスの維持が困難になることへの危機感が高まっています。離島や山間部では光ファイバの未整備地域が残り、デジタルインフラの格差解消が急がれている状況です。デジタル実装を定着・深化させるための人材育成も、県内の中小企業を中心に「デジタル人材の不足」が課題として認識されています。
デジタル実装の土台づくりと「4Sプロジェクト」を両輪とし、人口減少に適応した効率的で持続可能な行政運営の実現が目指されています。施策の実行にあたっては、PDCAサイクルを繰り返しながら数値目標の達成を検証する体制が整えられています。
- 居住地における光ファイバ等整備率(希望世帯ベース)を令和9年度までに100%とする目標のもと、衛星通信設備の整備支援を強化
- 高知デジタルカレッジにおける人材育成者数を延べ400人(令和6〜9年度累計)とし、特に若者・女性デジタル人材の育成に注力
- 消防の全県1本部統合や周産期医療体制の再編など、4S重点プロジェクトとして公共サービスの集約を推進
- 国保料水準の統一による保険財政の安定化や、糖尿病・心臓疾患の重症化予防プログラムの確立にも挑戦
- 県民や有識者の参画を得る「官民協働」と、県と市町村がベクトルを合わせた「連携協調」を基本方針としています
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第2期戦略の取り組みで新たな観光施設の整備や交流人口の拡大などの明るい兆しはあったものの、持続的な観光振興に向けた具体的な課題の掘り下げは限られている状況です。文化面では、人口減少や少子高齢化により地域の伝統的な祭りや民俗芸能の維持・継承が困難な集落が増加。コロナ禍の影響もあり、県内の民俗芸能の約4割(385件)が中断または廃絶しており、地域の誇りである伝統文化を次世代にどう引き継ぐかが大きなテーマとなっています。
中山間地域再興ビジョンに基づく「活力を生む」取り組みの一環として、観光振興と文化芸術・スポーツの振興が位置づけられています。交流人口・関係人口の創出と、地域文化の継承の両立が目指されています。
- 「極上の田舎、高知。」をコンセプトとした観光商品づくりと、宿泊施設を中心とした長期滞在の促進
- 民俗芸能の収益力向上と観光ルートづくりへの支援、ユネスコ世界無形文化遺産への登録を目指した取り組み
- 「よさこい高知文化祭2026」の開催推進や、学生・企業等との連携による民俗芸能の担い手確保の仕組みづくり
- 集落活動センターを通じた「中山間地域交流促進事業」の創設により、都市部との交流・関係人口の創出を図っています
「男性は仕事、女性は家庭」という固定的な性別役割分担意識が根強く残っており、これが若者や女性の県外流出の一因にもなっていると指摘されています。家庭生活や職場生活のいずれにおいても「男性が優遇されている」と感じる県民が最多を占め、特に女性がその傾向を強く感じている状況です。外国人材については、人手不足解消と経済の持続・発展のために、送出国との関係強化だけでなく、外国人材が本県で働き続けたいと思える環境づくりが求められています。
「共働き・共育て」の県民運動と意識改革を政策実現の条件整備として位置づけ、固定的な性別役割分担意識の解消を目指しています。多様な人材が定着・活躍できる環境整備も重視されています。
- 県内企業の男性育児休業取得率を令和9年度までに64%にする目標を掲げ、「男性が育児休業を取得するのが当たり前の高知」の実現に向けた県民運動をオール高知で展開
- 若年女性の所定内給与額を全国中位に、女性の管理職割合を40%に引き上げる目標を設定。女性デジタル人材育成プログラムの定員拡大も進めています
- 外国人労働者数を令和9年度までに4,000人以上とする目標を掲げ、「こうち外国人材優良サポート認証制度」の創設など受入促進・定着促進策を実施
- 戦略の推進にあたっては「高知県元気な未来創造戦略推進委員会」で産学官等の関係者が取り組み状況を点検・検証する仕組みが構築されています
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