【自治体研究】沖縄県庁
※本ページは、自治体の最上位計画等に基づいて作成しています。間違いのないように細心の注意を払っていますが、最終的な情報の正確性については、ご自身でのご確認をお願い致します。
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沖縄県の自治体研究<完全版>
沖縄県の最重要計画『新・沖縄21世紀ビジョン基本計画(沖縄振興計画)』から、沖縄県の将来像や重点戦略を徹底調査!
根拠資料:『新・沖縄21世紀ビジョン基本計画(沖縄振興計画)』
Ⅰ. 計画が目指す将来像
本計画は、沖縄振興特別措置法に基づく沖縄振興計画として位置づけられ、その計画期間は令和4年度(2022年度)から令和13年度(2031年度)までの10年間とされている。
計画全体が目指す将来像は、長期構想である「沖縄21世紀ビジョン」に掲げられた基本理念、すなわち、時代を切り拓き、世界と交流し、ともに支え合う平和で豊かな「美ら島」おきなわの創造である。この基本理念に基づき、「沖縄21世紀ビジョン」に掲げる5つの将来像の実現と4つの固有課題の解決を図ることが目標とされている。最終的な目標として、本県の自立的発展と県民一人ひとりが豊かさを実感できる社会の実現を目指すとされている。
さらに、国際社会全体の共通目標であるSDGs(持続可能な開発目標)の理念を取り入れ、社会・経済・環境の三つの側面が調和した「持続可能な沖縄の発展」と「誰一人取り残さない社会」の実現を目指すとされている。
Ⅱ. 将来像を実現するための重点戦略
本計画の将来像を実現するため、施策展開の基本的指針として「安全・安心で幸福が実感できる島」の形成が掲げられ、社会・経済・環境の三つの枠組みに対応する基軸的な基本方向が定められている。
以下の4点が重点戦略の柱とされている。
- 安全・安心で幸福が実感できる島を形成する。
- 新型コロナウイルス感染症の拡大による危機的状況からの復興を前提とし、防疫・防災体制の拡充や平和を基底とする。
- ICTやイノベーションを展開し、強靭で持続可能な発展を実現することにより、県民生活の質を高め、豊かさや幸せを実感できる社会を支える。
- 平和で生き生きと暮らせる「誰一人取り残すことのない優しい社会」の形成を推進する。
- 沖縄の歴史的・文化的特性である相互扶助の精神「ユイマール」や親和性・寛容性「イチャリバチョーデー」を生かし、子どもの貧困問題等の深刻な課題解決に取り組む。
- 教育や福祉、保健・医療、社会・生活基盤等が充実した、すべての人の尊厳を守り、多様性を尊重する共助・共創社会の実現を目指す。
- 世界とつながり、時代を切り拓く「強くしなやかな自立型経済」の構築を目指す。
- 東アジアの中心に位置するという地理的優位性を最大限に生かし、先端技術やノウハウの導入、デジタル技術の活用等による生産性の向上を図る。
- 成長のエンジンである移輸出型産業が得る域外需要を域内産業に取り込み、持続可能性と強靭性を備えた経済発展の好循環メカニズムを構築する。
- 人々を惹きつけ、ソフトパワーを具現化する「持続可能な海洋島しょ圏」の形成を推進する。
- 豊かな亜熱帯・海洋性の自然環境や伝統に根ざした文化といった沖縄の「ソフトパワー」を具現化する。
- 海洋資源の保全と利活用の調和を図るブルーエコノミーの展開を望み、海洋島しょ圏の条件不利性を克服し、世界の島しょ国・地域との共生に向けて積極的な役割を担う。
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関心のあるテーマでは、さらに知識をつけましょう!
(9つのテーマ別取り組み)
①【安全・安心】
🛡️県の課題と目指す姿:
1-1. 現状の課題(なぜ取り組むのか)
沖縄県は、本土から地理的に遠隔の地にある島しょ県であり、大規模災害発生時、他の都道府県からの本格的な応援等の到着には時間を要することが指摘されている。また、本土復帰から50年が経過し、復帰直後に集中的に整備された社会基盤が大量に更新時期を迎えている。特に亜熱帯海洋性気候による紫外線や塩害等の影響から、社会基盤の老朽化の進行が早いことも考慮が必要とされた。さらに、地球温暖化に伴う気候変動により台風の強大化や海面上昇等を引き起こし、自然災害リスクの更なる増大が懸念されている。加えて、在日米軍専用施設・区域が県土に集中して存在し、広大な米軍基地が市街地を分断することで、振興発展の制約となってきた。米軍基地から派生する事件・事故や航空機騒音、環境問題等の諸問題が県民の安全・安心な生活に多大な負の影響を与えている。これらの課題から、地域の安全に県民・行政・民間事業者が協力して取り組み、あらゆるリスクから県民の生命や財産を守る体制構築が求められている。
1-2. 目指す姿・主な取り組み(何をするのか)
目指す姿は、地域の安全に県民・行政・民間事業者が協力して取り組み、あらゆるリスクから県民の生命や財産を守る安全・安心な島づくりを実現したこと。
主な取り組みは以下の通り。
- 危機管理体制の強化と県土の強靭化を図る。
- 新型コロナウイルス感染症や豚熱等の経験を踏まえ、想定される危機事象ごとに、対応する行動計画(タイムライン)の策定に取り組んだ。
- 防災及び危機管理の拠点となる「沖縄県防災危機管理センター」を整備し、迅速かつ的確な危機対応が可能となる体制の構築を図った。
- 消防防災ヘリ導入の推進や民間事業者等との協定締結等により、広域的な連携体制の強化に取り組んだ。
- 予防的対策を含む既存施設の機能維持・強化対策をはじめ、地震対策、河川の治水・浸水対策、土砂災害対策、海岸の津波・高潮対策等に取り組んだ。
- 社会基盤施設の適切な点検や診断の結果に基づき、予防的な補修・補強や計画的な施設の更新を進め、構造物の長寿命化に取り組んだ。
- 米軍基地から派生する諸問題の解決を推進する。
- 米軍基地から派生する事件・事故の未然防止に向けた抜本的な対策や、米軍活動に起因する環境汚染の防止対策を求めた。
- 日米地位協定の抜本的な見直しを日米両政府に求めるとともに、国民的議論の喚起に取り組んだ。
- 不発弾処理対策の加速化や戦没者遺骨収集の取組強化など、残された戦後処理問題の解決に取り組んだ。
- 安全・安心に暮らせる地域づくりを推進する。
- 犯罪情勢に即した情報提供及び啓発活動のほか、自主防犯ボランティア団体への支援や防犯ネットワークの整備など、犯罪の抑止活動に取り組んだ。
- 飲酒に絡む事件・事故の防止を図るため、広報啓発の実施やアルコール関連犯罪の防止に関する措置に取り組んだ。
②【子育て・教育】
🎓県の課題と目指す姿:
2-1. 現状の課題(なぜ取り組むのか)
沖縄県は、出生率及び14歳以下の年少人口割合が全国一高い数少ない人口増加県との特性を有するが、子どもの貧困問題が全国と比べて著しく厳しい状況にあり、貧困の連鎖を断ち切るための抜本的解決が求められている。核家族化や人間関係の希薄化等により「社会的孤立」に陥りやすく、行政からの支援情報が届きにくい「情報弱者」となっている家庭がある。
また、将来を見通すことが難しい現代社会において、学力等の認知能力とともに、自己をコントロールし、協働する力などの「非認知能力」の育成がより一層求められている。地理的・経済的要因等に左右されず、公平な教育機会を確保することや、グローバル化・デジタル化に対応できる人材育成が課題とされた。
さらに、少子高齢化、人口減少が進む中にあって、地域コミュニティ機能や県民サービスの維持・向上などを支える人材の育成・確保が重要とされている。
2-2. 目指す姿・主な取り組み(何をするのか)
目指す姿は、家庭の経済状況等に左右されず、すべての子どもたちが夢や希望を持って成長できる「誰一人取り残さない社会」の実現、および、多様な能力を発揮し、未来を拓く人づくりを実現したこと。
主な取り組みは以下の通り。
- 子どもの貧困の解消に向けた総合的な支援を推進する。
- 親の妊娠・出産期から子どもの社会的自立に至るライフステージに応じた切れ目のない支援体制の仕組みづくりに取り組んだ。
- 子どもの貧困を社会全体で取り組むべき問題であることの理解を深めるため、「沖縄子どもの未来県民会議」を中心に広報・啓発活動に取り組んだ。
- 子どもの居場所等の設置・拡充や学習支援等の実施、低所得世帯の子どもに対する経済的負担の軽減に取り組んだ。
- ひとり親家庭等の保護者の自立に向けた就労支援や、子どもの学習支援など、各家庭の状況に応じた総合的な支援に取り組んだ。
- 誰もが安心して子育てができる環境づくりを推進する。
- 母子健康包括支援センターの市町村への設置を促進し、適切な支援へつなげる体制を構築した。
- 待機児童が生じないよう、保育士の確保・定着や幼児教育・保育の質の向上、多様な保育ニーズに対応したサービスの提供体制・環境整備に取り組んだ。
- 困難を有する子ども・若者やその家族等に対し、関係機関と連携し多角的な支援に取り組んだ。
- 「生きる力」を育む学校教育の充実を図る。
- ICTの活用等による個別最適な学びや協働的な学びを推進し、主体的・対話的で深い学びを実現することにより、確かな学力の育成に取り組んだ。
- ボランティア活動や自然体験活動等の様々な体験を通じて、豊かな感性に満ちあふれる児童生徒の育成に取り組んだ。
- 遊びや生活といった体験を通して、非認知能力を育むとともに、幼児教育・保育施設と小学校との円滑な接続に取り組んだ。
- グローバルに活躍できる人材の育成に向けて、アジア太平洋、欧米、中南米諸国等への留学・研修の充実に取り組んだ。
③【健康・福祉】
❤️県の課題と目指す姿:
3-1. 現状の課題(なぜ取り組むのか)
沖縄県の平均寿命は、働き盛り世代の年齢調整死亡率が全国より高いこと等から、全国と比べて延びが小さく、長寿県としての地位は危機的状況にある。県民一人ひとりが主体的に日々の健康づくりに取り組む環境整備が必要とされた。
また、沖縄県は島しょ地域という特性を有することから、医療提供体制や公衆衛生体制の強化が必要とされた。県内の市町村、とりわけ離島市町村は、財政基盤が弱い中で行政サービスの提供等に関わる高コスト構造を抱え、「シマチャビ(離島苦)」の解消が求められている。特に離島においては、救急医療体制の確保や福祉・介護人材の育成・確保が課題とされている。
さらに、超高齢社会が直面する介護などの様々な課題への対応が求められ、年齢や障害の有無等に関わらず、誰もが住み慣れた地域で、生き生きと安心して暮らせる地域共生社会の実現が必要とされた。
3-2. 目指す姿・主な取り組み(何をするのか)
目指す姿は、健やかな暮らしと安心を支える充実した医療提供体制の確保、および、年齢や障害の有無等に関わらず、誰もが住み慣れた地域で、生き生きと安心して暮らせる地域共生社会を実現したこと。
主な取り組みは以下の通り。
- 「健康・長寿おきなわ」の復活を推進する。
- 県民一人ひとりが健康の大切さを自覚して行動することを促すため、健康づくりに関する正しい知識の普及啓発等に取り組んだ。
- 高血圧症等の生活習慣病の予防及びがん等の早期発見に向けた健康診断の受診率向上や、食生活改善、適度な運動習慣等の実践に向けた環境整備に取り組んだ。
- 働き盛り世代の生活習慣の改善や、従業員等の健康管理を経営的な視点で実践する職場における健康づくりの促進に取り組んだ。
- 質の高い医療提供体制の充実・高度化を図る。
- 地域医療構想に基づき病床の機能分化・連携や在宅医療の充実等に取り組んだ。
- 離島・へき地医療については、沖縄本島の医療機関と離島診療所等との医療連携体制の充実を図るとともに、遠隔医療の推進に取り組んだ。
- 新興・再興感染症の拡大に備え、感染症専門医等の養成やPCR検査体制の強化、医療資器材の確保など、医療提供・検査体制の強化に取り組んだ。
- 高齢者・障害者等を支える福祉サービスの充実を図る。
- 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築に市町村と連携して取り組んだ。
- 認知症の人を支えるネットワークの構築や、認知症の人と家族が安心して生活できる地域づくりに取り組んだ。
- 障害者の地域移行を促進するため、グループホームの創設等に対する支援や、地域生活支援拠点の整備促進に取り組んだ。
- 発達障害児や医療的ケア児及びその家族等を総合的に支援する体制整備に取り組んだ。
- 福祉サービスの包括的な支援体制の強化や、福祉・介護人材の育成・確保に取り組んだ。
④【産業・雇用】
📈県の課題と目指す姿:
4-1. 現状の課題
沖縄経済は、本土復帰以降、一人当たり県民所得が全国最下位の水準を脱しきれていない状況にある。経済の筋力・体力向上が不可欠とされ、自立型経済の構築は依然として道半ばにある。また、新型コロナウイルス感染症の拡大が沖縄経済に甚大な打撃を与え、景気の回復と持続的な成長メカニズムの再構築が喫緊の課題とされている。特に、就業者当たりの付加価値額が低い、すなわち労働生産性の低さが所得の低さの主な要因であることが明らかになっている。加えて、デジタル化やグローバル化の進展により、高所得層への所得集中や経済格差の拡大が続いている。また、少子高齢化の進展に伴う生産年齢人口の減少により、広範な領域での労働力不足が懸念されている。観光産業は成長のエンジンとされているが、特定の地域や時期での観光客の急増(オーバーツーリズム)による自然環境や住民生活への負荷の増大も懸念材料である。
4-2. 目指す姿・主な取り組み
目指す姿は、持続可能性と強靭性を備え、成長のエンジンである移輸出型産業の域外需要を域内産業に取り込む好循環メカニズムを構築した、強くしなやかな自立型経済を構築したこと。誰もが安心して働け、生きがいを実感できるディーセントワークが実現した社会を目指すとされている。
主な取り組みは以下の通り。
- 企業の「稼ぐ力」の強化と労働生産性の向上を図る。デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるため、「リゾテックおきなわ」を推進し、AIやIoT、ビッグデータ等のデジタル技術の活用によるビジネス変革を促す。
- 観光、情報通信関連、臨空・臨港型産業をリーディング産業として複数振興し、域外需要を取り込み、経済発展を牽引する。
- 亜熱帯海洋性気候を生かした農林水産業の振興を図り、生産供給体制の強化と「おきなわブランド」の確立を推進する。
- 外国人材の受入環境整備、高齢者や障害者の活躍促進など、多様な人材の活用を図る。
- 非正規雇用労働者の待遇改善や正規雇用の促進により、雇用の質の向上と所得向上につなげる。
- サステナブル・ツーリズム(持続可能な観光)を推進し、観光地のマネジメントと高付加価値化を図ることで、世界から選ばれる持続可能な観光地を形成する。
⑤【社会基盤】
🏗️県の課題と目指す姿:
5-1. 現状の課題
本県は、国土復帰直後に集中的に整備された社会基盤が、亜熱帯海洋性気候による塩害等の影響を受け、他地域よりも早く大量に更新時期を迎えている。持続可能な社会基盤を守るための長寿命化対策と計画的な更新が課題である。また、本県は、基幹的な公共交通システムである鉄道を有していない我が国で唯一の県とされ、県内外の移動や物流コストが割高である。さらに、広大な米軍基地の存在が市街地を分断し、広域的な道路網等の整備が遅れたことから、特に人口集中地域(本島中南部)では慢性的な交通渋滞が深刻な社会的課題となっている。災害時の緊急輸送機能確保、老朽化対策、脱炭素社会の実現等の観点から、鉄軌道を含む新たな公共交通システムの導入が求められている。生活基盤の面では、小規模水道事業の運営基盤が脆弱であり、水道広域化による運営基盤強化が必要とされている。
5-2. 目指す姿・主な取り組み
目指す姿は、先端技術等を活用した空・海・陸のシームレスな交通体系及び情報通信基盤が整備され、経済・産業の持続可能な発展と県民生活の向上を目指した社会基盤が構築されたこと。
主な取り組みは以下の通り。
- AI、IoT、ドローン等の新技術を活用し、社会インフラの適切な維持管理と更新を進め、社会基盤の長寿命化を図る。
- 県土の均衡ある発展、交通渋滞の緩和、脱炭素社会の実現等の観点から、鉄軌道を含む新たな公共交通システムの導入に向けた取組を推進する。
- 沖縄本島の南北軸と東西軸を有機的に結ぶ幹線道路網(ハシゴ道路)の構築に取り組み、交通渋滞の抜本的な対策を図る。
- 海洋島しょ圏の新たなインフラとして、DXの基盤となる5GやBeyond5Gなどの次世代の情報通信基盤の構築を推進する。
- 那覇空港、那覇港、中城湾港等の拠点機能の強化と、空路・航路のネットワーク拡充を図り、アジアのダイナミズムを取り込む臨空・臨港都市を形成する。
- 嘉手納飛行場より南の駐留軍用地跡地の広域的かつ総合的なビジョンに基づく有効利用を推進し、県土構造の再編を図る。
- 水道広域化を推進し、老朽化した水道施設の計画的な更新と耐震化に取り組む。
⑥【環境】
🌿県の課題と目指す姿:
6-1. 現状の課題
人類共通の課題である気候変動に対処するため、我が国は「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を宣言しており、これに連動した取り組みが求められている。沖縄県は海洋島しょ圏という特性を有するため、地理的不利性や環境負荷に対する脆弱性が存在する。また、気候変動により台風の強大化や海面上昇等が発生し、自然災害リスクの増大が懸念されている。特に、海域においてはマイクロプラスチックを含む海洋ごみによる汚染が懸念されており、生態系への影響が判明している。また、沖縄の豊かな自然環境、特に固有種の多い生態系と生物多様性は繊細で壊れやすい特性を持っており、自然環境の保全と持続的な利活用の両立が課題とされている。加えて、本県では廃棄物処理コストが高くなる構造があり、陸域からの赤土等流出が海域の環境汚染の主要因の一つとなっている。
6-2. 目指す姿・主な取り組み
目指す姿は、社会・経済・環境の三つの側面が調和し、豊かな海洋資源を持続可能な形で管理する「持続可能な海洋島しょ圏」を形成したこと。また、脱炭素化を先導する世界に誇れる島しょ型環境モデル地域を形成したこと。
主な取り組みは以下の通り。
- 2050年カーボンニュートラルに向けた取組を推進し、再生可能エネルギー(太陽光、風力等)の導入拡大と省エネルギー対策の強化を図る。
- 海洋環境の保全と海洋の利活用の調和を図るブルーエコノミーの先導的な展開を目指し、海洋資源を活用した新たな産業の創出を図る。
- サンゴ礁、藻場、干潟等の保全と再生に取り組み、健全な海洋環境を維持する。
- 「沖縄県赤土等流出防止対策基本計画」に基づき、農地からの流出防止対策等、総合的な赤土等流出防止対策を強化する。
- 世界自然遺産登録地(沖縄島北部及び西表島)について、自然環境の保全・再生・継承及び適正な観光管理に取り組み、生物多様性の保全を図る。
- 廃棄物の3R(Reduce, Reuse, Recycle)を積極的に推進するとともに、脱プラスチック社会への変革を推進し、循環型社会の形成に取り組む。
- 電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)などの次世代自動車の普及促進や、公共交通の利用促進により、運輸部門の脱炭素化を推進する。
⑦【DX・行財政】
💻県の課題と目指す姿:
7-1. 現状の課題(なぜ取り組むのか)
情報通信技術(ICT)の進化は、データを第4の資本とする「データ資本主義」や第4次産業革命をもたらし、経済活動や人々の生活に大きな影響を与えている。海洋島しょ圏である沖縄県にとって、Society 5.0やデジタルトランスフォーメーション(DX)といったデジタル技術の高度な利活用は、産業競争力の強化や離島・過疎地域の条件不利性克服、子どもの貧困といった様々な課題に対応する上で強く求められている。特に、離島を含む地域全体でDXを加速させるためには、5GやBeyond 5Gといった次世代の通信環境の整備が不可欠とされた。行政分野においても、行政手続きのオンライン化やオープンデータ化、情報システムの標準化・共通化など、利用者目線に立ったサービスの質の向上が課題となっている。また、沖縄県は地方自治体の自主財源等が全国平均より低い水準にあり、国の財政制度に依存した脆弱な財政構造が継続している。少子高齢化に伴う社会保障関係費の増加が見込まれる中、多様化する県民ニーズに柔軟に対応し、自主的・主体的な政策決定を行うための安定的な自主財源の確保が重要とされている。さらに、本県が抱える固有課題は国の責務として解決が図られるべき性質を有し、県の自主性・主体性を生かした政策決定を可能とする行財政システムの構築が必要とされた。
7-2. 目指す姿・主な取り組み(何をするのか)
目指す姿は、先端技術等を活用した空・海・陸のシームレスな交通体系及び情報通信基盤が整備され、自治体DXが推進されることで、経済・産業の持続可能な発展と県民生活の向上が実現したこと。また、固有課題の解決に向けた行財政システムの強化・拡充及び政策金融の活用が図られたこと。
主な取り組みは以下の通り。
- 未来創造の情報通信基盤の構築と自治体DXの推進に取り組む。
- DXの基盤となる5GやBeyond 5G、ローカル5Gの導入をはじめとした次世代の情報通信基盤の構築を、民間通信事業者や関係機関と連携して取り組んだ。
- 離島等の条件不利地域においては、海底光ケーブル等の中継伝送路の段階的な整備や、生活基盤において重要となる施設を中心に陸上通信網の地下埋設等を図り、安定かつ質の高い情報通信基盤の整備に取り組んだ。
- 行政手続のオンライン化やオープンデータ化の推進など、利用者目線に立った行政サービスの質の向上に取り組んだ。
- 固有課題克服のための行財政システムの強化・拡充を推進する。
- 沖縄振興特別措置法(高率補助制度、沖縄振興交付金制度、税制上の特区・地域制度など)の活用により、本計画に基づく施策の展開を強力に後押しし、計画の効果的な推進を担保した。
- PPP/PFIやSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)など、官民連携による新たな財源の確保や有効活用を基本方向に、民間事業者のノウハウや資金を活用する事業手法の導入に取り組んだ。
- 地域特性を生かした産業を振興し、域内での産業連関を形成しつつ、企業利益を地域に還元する仕組みづくりなど、創意工夫を伴う形で財政基盤の安定化に向けて取り組む。
- 政策金融を一元的・総合的に行う沖縄公庫の組織・機能の維持存続を図った上で、各種金融支援制度の整備や活用促進、民間ファンド等との連携による資本性資金の供給拡大に取り組んだ。
⑧【観光・文化】
🏯県の課題と目指す姿:
8-1. 現状の課題(なぜ取り組むのか)
新型コロナウイルス感染症の拡大により、沖縄県の基幹産業である観光産業は甚大な影響を受け、本県経済の回復に向けて観光産業の回復と更なる発展が不可欠とされている。沖縄観光の持続的な発展のためには、特定の地域や時期に旅行者が急増することによるオーバーツーリズム(自然環境や住民生活への影響)といった諸問題への対応が必要とされた。このため、社会・文化、経済、環境の3側面において適切なバランスを長期的に維持するサステナブル・ツーリズム(持続可能な観光)や、地域・住民と価値を共有するレスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)への転換が求められている。
文化面においては、幾世代を超えて受け継がれた沖縄文化(伝統芸能、工芸、歴史など)の継承・創造と更なる発展を支える環境の拡充が課題とされた。特に、組踊、三線音楽、琉球舞踊などの伝統芸能の担い手や伝統工芸の技術者の育成・確保が求められている。また、スポーツが持つソフトパワーを最大限に活用し、スポーツを通じた国際貢献や社会課題解決(SDP)の推進が求められている。
8-2. 目指す姿・主な取り組み(何をするのか)
目指す姿は、沖縄のソフトパワーを生かし、SDGsやICTの進化など外部環境の変化に適応する「世界から選ばれる持続可能な観光地の形成」と、県民の喜びや誇りとなり、世界を魅了する沖縄文化の更なる発展、そして世界にはばたき躍動する「スポーツアイランド沖縄」の形成を実現したこと。
主な取り組みは以下の通り。
- SDGsに適応する観光ブランド力の強化と質の高い観光を推進する。
- 地域社会、経済、環境の3側面でバランスを維持し、サステナブル/レスポンシブル・ツーリズムを推進した。
- 国際基準の「持続可能な観光指標(STI)」を参考に、本県独自の成果指標の設定に取り組んだ。
- 豊かな自然環境、伝統文化、空手、ホスピタリティなどの沖縄のソフトパワーを生かした、多彩で付加価値の高いエコツアー、文化観光、ウェルネス等のツーリズムを推進した。
- VR/AR等のデジタル技術を活用した観光コンテンツの創出や、コンタクトレス決済、Free-Wi-FiなどのICTによる利便性向上に取り組んだ。
- ワーケーション需要を取り込むため、Wi-Fi環境の整備や誘客活動を推進し、ワーケーション拠点の形成に取り組んだ。
- マリンタウンMICEエリアの形成を核として、大型MICE施設整備を推進し、国際的なMICE開催地としてのブランド構築を目指した。
- 沖縄文化の保存・継承・創造と更なる発展を図る。
- 首里城正殿の早期復元と復元過程の公開、防火対策の強化に取り組むとともに、首里城に象徴される琉球文化の再評価と発展・復興(琉球文化のルネサンス)を推進した。
- しまくとぅばアーカイブの作成や普及センターによる養成講座の実施など、各地域のしまくとぅばの保存・普及・継承を促進した。
- 組踊、三線音楽、琉球舞踊等の伝統芸能の継承・発展を支援し、伝統文化の担い手となる人材育成に取り組んだ。
- 沖縄空手会館を拠点に指導者及び後継者の育成に取り組み、「空手発祥の地・沖縄」を世界に発信する「空手の聖地・沖縄」を確立した。
- 伝統的な技術・技法の継承と高度化に向けた人材育成や、おきなわ工芸の杜を活用した販路拡大等により、伝統工芸の振興を図った。
- スポーツ関連産業の振興とスポーツ環境の整備を推進する。
- スポーツコンベンション(合宿、キャンプ、大会など)の誘致・開催、スポーツツーリズムや高付加価値コンテンツの開発を促進し、スポーツを通じた地域・経済の活性化に取り組んだ。
- J1規格スタジアムの整備、スポーツ医・科学拠点形成など、スポーツコンベンションの核となる施設・環境の整備に取り組んだ。
- 青少年から高齢者まで幅広い世代のスポーツ参画を促すため、総合型地域スポーツクラブの充実や、障害の有無等に関わらず参加できる環境づくりなど、生涯スポーツ社会の実現に取り組んだ。
⑨【共生・多様性】
🤝県の課題と目指す姿:
9-1. 現状の課題(なぜ取り組むのか)
グローバル化やデジタル化の進行により、多くの先進国で所得格差の拡大が深刻化し、教育格差や所得格差の固定化、社会の分断が引き起こされつつある。沖縄県においても、子どもの貧困問題が深刻であり、貧困に関連したDVや児童虐待などの暴力や人権侵害の問題が存在している。SDGsが目指す「誰一人取り残さない社会」を実現するためには、個人の尊厳や多様性を尊重する社会の構築が国際的な課題として求められている。
また、沖縄県の歴史的・文化的特性である相互扶助の精神「ユイマール」や親和性・寛容性「イチャリバチョーデー」を生かしつつ、核家族化や人間関係の希薄化による「社会的孤立」を防ぐことが重要とされている。
さらに、地域社会が抱える問題が複雑化する中で、県民一人ひとりが世代、国籍、性のあり方等に関わらず、互いに支え合い、地域づくりに主体的に参画できる共助・共創の社会を構築することが課題とされた。特に、女性の政策・方針決定過程への参画の遅れや、性別を理由とする賃金格差、ハラスメントといった女性労働者の労働環境の整備が求められている。
9-2. 目指す姿・主な取り組み(何をするのか)
目指す姿は、沖縄の歴史的・文化的特性や価値観を生かし、すべての人の尊厳を守り多様性や寛容性を大切にしつつ、共に支え合い、安全・安心に暮らせる「多様性を尊重する共助・共創社会」の実現。
主な取り組みは以下の通り。
- ジェンダー平等の実現と性の多様性の尊重を推進する。
- 女性が社会のあらゆる分野で活躍できるよう、女性のスキルアップやネットワーク構築に取り組み、また、各種審議会への女性の登用促進や管理職への女性の積極的登用等に県が率先して取り組んだ。
- 固定的性別役割分D9:D67意識の解消に向けた講座の提供や、男性の育児休業取得推進に係る意識啓発に取り組み、家族が互いに責任を担える環境整備を促進した。
- 「沖縄県性の多様性尊重宣言(美ら島 にじいろ宣言)」の下、性的指向や性自認など多様な性のあり方に関する理解を促進し、普及・啓発や相談体制の充実等に取り組んだ。
- 女性の労働環境を整備するため、賃金・雇用管理の改善を図り、女性の雇用の質の向上に取り組んだ。
- 多文化共生社会の構築とグローバルな交流ネットワークの形成を推進する。
- 在住外国人が安心して生活・滞在できるよう、多言語や「やさしい日本語」による情報発信、生活に関する各種相談の実施、災害時に備えた外国人支援サポーターの育成などに取り組んだ。
- シンポジウムの開催や文化・教育の交流を通して、県民の異文化理解・国際理解の促進に取り組み、共生社会のあり方を互いに考え合う機会を創出した。
- 世界に広がるウチナーネットワークを基軸とし、観光・経済・文化など様々な分野での多元的な交流を推進することで、沖縄を結び目とするグローバルな交流ネットワークの形成を目指した。
- 多様な主体による共助・共創の社会の実現を推進する。
- NPO法人の設立手続き支援や人材・資金の確保支援など、NPO等の活動支援を推進し、県民の社会参画と協働の取組を促進した。
- 県と企業・NPO等の間で、様々な分野における包括的連携協定の締結を促進し、地域の更なる活性化と県民サービスの向上に取り組んだ。
- SDGsの達成や地域課題の解決に資する多様な連携と協働の取組を促進するため、多様な主体が参画し、様々な取組につなげていく枠組みの構築を図った。
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