面接頻出質問の完全対策
「希望しない部署に
配属されたら?」
回答例・NG例・深掘り対策
ほぼ全員が聞かれるこの質問。「頑張ります」だけでは落ちます。面接官が本当に見ている3つの評価ポイントと、状況別の回答例文、NG回答、深掘り質問への切り返しまで完全解説。
この質問で面接官が見ている3つのポイント
公務員は数年ごとに異動するジョブローテーションが前提の組織です。市役所なら観光、福祉、税務、土木と、まったく異なる分野を渡り歩くのが当たり前。面接官がこの質問を投げかける真意は「この人は組織の一員として長く活躍できるか」を確かめることにあります。
① 柔軟性
「自分のやりたいこと」と「組織が求める役割」が食い違ったとき、前向きに適応できるかどうか。変化を嫌がる人は、頻繁な異動がある公務員組織で長続きしないと判断されます。
② 組織貢献の覚悟
「特定の仕事をしたい」ではなく「住民のために働きたい」という動機があるか。個人の希望よりも公共の利益を優先できるかを見ています。
③ ストレス耐性
不慣れな業務や精神的に負荷の高い部署でも、感情をコントロールしてパフォーマンスを維持できるかどうか。公務員の離職理由で「仕事が合わなかった」は実際に多いのです。
📌 つまり、面接官はこう考えている
面接官自身も希望通りの配属ばかりではなかったはずです。だからこそ「不本意な環境でどう振る舞うか」は、面接官にとって最もリアルに評価できる質問です。志望動機で語った言葉がどこまで本気なのかを、この質問で試しているとも言えます。
回答の「型」── 3ステップ構成テンプレート
「どの部署でも頑張ります」だけでは合格できません。一方で、長々と語っても話がまとまりません。以下の3ステップ構成を使えば、約40秒〜1分でブレなく回答できます。
肯定的な受諾
まず結論。「配属は組織の判断に従います」と明確に伝える。ここで「でも……」と条件をつけると印象が一気に悪くなります。受けるか受けないかの二択なら、答えは常に「受ける」です。
希望外の部署で得られるもの
「その部署でこういう力が身につく」「この経験が将来の○○に活きる」と、前向きな理由を具体的に添える。ここで自治体の課題や部署間のつながりに触れると、研究の深さが伝わります。
自分の強みの転用
「どの環境でも、自分のこの強みを活かして貢献する」と結ぶ。環境が変わっても発揮できる強み(傾聴力、粘り強さ、調整力など)を示すことで、配属リスクを「成長の機会」に変換して見せる。
⚠ 避けるべき構成ミス
× 希望部署への熱意を先に長く語ってから「でも他の部署でも……」と付け加える → 未練がましく聞こえる
× 「異動があることは理解しています」と知識の披露だけで終わる → 「で、あなたはどうするの?」が抜けている
状況別の回答例文(4パターン)
受験者の経歴や志望先によって、説得力のある回答は変わります。自分に近いパターンを選び、自分の経験や志望先に合わせてアレンジしてください。
パターン①:新卒で特定の希望部署がある場合
例:市役所志望、まちづくり・企画部門に関心がある学生
はい、配属先は組織のご判断に従います。私はまちづくりに関心がありますが、住民の生活を支えるうえでは、どの部署の業務もつながっていると考えています。たとえば福祉の窓口で住民の困りごとに直接向き合う経験は、将来まちづくりの施策を考えるうえでも欠かせない視点を与えてくれるはずです。どの部署に配属されても、まず目の前の仕事を一日でも早く覚え、住民の方に「相談してよかった」と思っていただけるよう全力で取り組みます。
💡 このパターンのポイント
希望部署を完全に隠す必要はありません。「関心がある」と正直に触れたうえで、「でも他の部署の経験がその関心分野にも活きる」という論理でつなげることで、主体性と柔軟性の両方が伝わります。
パターン②:社会人経験者(転職組)の場合
例:民間企業で営業・顧客対応を経験し、県庁を受験
はい、もちろんです。前職でも、入社時に希望していたのとは異なる部署に配属された経験があります。最初は戸惑いましたが、そこで身につけたクレーム対応力が、結果的にその後のどの業務でも大きな武器になりました。公務員の仕事も同様に、一見つながりが薄い部署での経験が後から活きてくるのだと理解しています。どの部署に配属されても、前職で培った粘り強い対人交渉力を活かして、県民の方の信頼を積み重ねていきたいと考えています。
💡 このパターンのポイント
社会人経験者の最大の武器は「実際に不本意な環境で成果を出した体験」を語れることです。民間での異動や部署変更の経験があれば、具体的に触れることで回答の説得力が格段に上がります。
パターン③:地元以外の自治体を受験する場合
例:出身地と異なる市役所を受験している
はい、配属先は組織の判断にお任せします。私は○○市の△△という取り組みに共感して志望しましたが、それはこの市全体の住民思いの姿勢に惹かれたからです。特定の分野だけでなく、地域の暮らし全体を支えたいという思いで志望していますので、どの部署であっても、一日でも早くこの市のことを深く理解し、地域の方に信頼していただける職員を目指します。
💡 このパターンのポイント
地元外の受験者は「なぜこの自治体か」が常に問われます。「特定の施策に興味がある」だけだと、その施策に関われない配属では志望動機が崩れてしまう。「自治体全体の姿勢に惹かれた」という広い動機づけにしておくことで、配属に左右されない志望理由が成立します。
パターン④:専門資格・スキルがある場合
例:IT系のスキルや語学力など特定の専門性を持っている
はい、もちろん従います。ITの知識は私の強みですが、たとえば窓口業務で住民の方と直接やり取りする経験を積めば、システム改善を考えるときにも「本当に使いやすい仕組み」を提案できるようになると思います。専門性を活かすためにこそ、現場の感覚を養うことが大切だと考えていますので、どの部署でも積極的に業務に取り組みます。
💡 このパターンのポイント
専門性がある人ほど「その専門が活かせない部署では不満を抱くのでは」と疑われやすい。「現場を経験することで専門性がさらに磨かれる」というロジックで返すのが正解です。専門性にこだわりすぎると「行政のゼネラリスト」として不適格と見なされます。
NG回答例と不合格になる理由
「何がダメなのか」を知っておくだけで、うっかり地雷を踏むリスクを大幅に減らせます。以下の3パターンは、面接官の評価を確実に下げる回答です。
NG① 条件つきの受諾
「まずは頑張りますが、長期間にわたって希望が通らない場合は、異動の希望を出したいと思います。」
なぜダメか:「頑張りますが」の時点で条件つき。面接官には「少し我慢するけど、限界が来たら文句を言う人」に映ります。異動希望を出すのは入庁後の自由ですが、面接の場でそれを持ち出すのは「覚悟がない」と取られます。
NG② 退職・転職のにおわせ
「自分のやりたいことができない環境が続くようであれば、キャリアを見つめ直す必要があるかもしれません。」
なぜダメか:面接官は「この人は辞める可能性がある」と即座に判断します。採用にはコストがかかるため、早期離職リスクのある人を採るのは組織にとって大きな損失。暗に退職を示唆する表現は致命的です。
NG③ 中身のない「どこでもいいです」
「特にこだわりはありません。どの部署でも与えられた仕事を頑張ります。」
なぜダメか:一見従順に見えますが、「じゃあなぜこの自治体なの?」という疑問が残ります。志望動機で語った熱意と矛盾してしまい、「面接用に答えているだけ」と思われます。柔軟さは見せつつ、自分なりの考えを添えることが大切です。
深掘り質問への切り返し方
「頑張ります」と答えた後に、面接官はさらに突っ込んできます。ここでの対応力が、合否を分けるケースは少なくありません。想定される5つの深掘り質問と、回答の方向性を押さえておきましょう。
Q1.「具体的にどの部署を希望しますか? また、その理由は?」
意図:志望動機との一貫性と、自治体研究の深さを確認したい。
回答の方向性:希望部署を正直に伝えて構いません。ただし「その部署でなければ嫌だ」と聞こえないよう、理由を述べた後に「ですが他の部署にも関心があります」と柔軟な姿勢を忘れずに添えましょう。
Q2.「苦手だと感じる業務はありますか?」
意図:自己分析の客観性と、弱点にどう向き合うかの姿勢を見たい。
回答の方向性:「苦手なことはありません」は嘘くさく聞こえます。正直に苦手な領域を認めたうえで、「だからこそ克服したい」「この方法で補う」という対処の姿勢をセットで語ることが大切です。
Q3.「希望の部署に行ける確率は高くありません。それでも当自治体を選びますか?」
意図:圧迫気味に揺さぶり、それでも志望度がブレないかを試している。
回答の方向性:「はい、選びます」と即答してください。その後に「特定の部署ではなく、この自治体で働くこと自体に魅力を感じています」と、志望動機の軸が配属に依存していないことを改めて示しましょう。
Q4.「10年間希望が叶わなかったらどうしますか?」
意図:極端な状況を突きつけ、公務員としての覚悟の「底」を見たい。
回答の方向性:「配属先がどこであっても、住民の方の役に立てている手応えは必ずあると思います。その場所でプロとして信頼される職員になることが、私にとっての充実です」と、価値観の軸を動かさないことが最大のポイントです。
Q5.「前職を辞めたのは、仕事が希望と違ったからではないのですか?」(社会人向け)
意図:転職理由と矛盾がないかを突いている。同じ理由で公務員も辞めるのではという懸念。
回答の方向性:前職の退職理由と「配属に不満があった」を結びつけられないようにしましょう。「業務内容ではなく、○○という理由で転職を決意しました」と退職理由を明確に切り分け、公務員としての志望動機に一貫性があることを示すことが重要です。
💡 深掘り対策の鉄則
深掘り質問で一番やってはいけないのは「沈黙」と「前の回答との矛盾」です。事前に自分の志望動機・自己PR・退職理由と、この質問への回答がきちんとつながっているかを確認しておきましょう。面接官は回答の一つひとつを照らし合わせて、「この人は一貫しているか」を見ています。
職種別の回答で押さえるべき視点
公務員と一口に言っても、職種によって「希望しない部署」が意味するものは全く異なります。自分の志望先に合った視点を入れることで、回答の解像度がぐっと上がります。
回答をブラッシュアップする3つのコツ
回答の骨格ができたら、最後にひと手間加えるだけで説得力がまるで変わります。
コツ① 自治体の「具体的な課題」を絡める
「どの部署でも頑張ります」を脱するための一番の武器は、自治体研究です。たとえば「○○市は高齢化に伴う福祉ニーズが増加していると伺いました。どの部署にいても、この課題から目を背けることはできないと思います」と言えれば、研究の深さと当事者意識の両方が伝わります。
コツ② 「正直な葛藤→前向きな転換」を入れる
最初から「全然平気です」と言い切ると、嘘くさく聞こえる場合があります。「正直なところ、最初は戸惑うこともあるかもしれません。しかし、前の経験でも……」と、一瞬の本音を挟んでから前向きに転換するほうが、人間味のある回答になり、面接官の信頼を得やすくなります。
コツ③ 志望動機・自己PRと「矛盾チェック」をする
面接官は受験者の回答を全体として見ています。志望動機で「○○の施策に携わりたい」と強く語った直後に「どの部署でも構いません」と答えると、矛盾が生じます。志望動機で語った内容と、この質問への回答が一本の線でつながっているかを必ず事前に確認しましょう。
よくある質問
まとめ
この記事のポイント
面接官は「柔軟性」「組織貢献の覚悟」「ストレス耐性」の3つを見ている。
回答は「肯定的な受諾 → 希望外で得られるもの → 自分の強みの転用」の3ステップで構成する。
「頑張ります」だけでも「どこでもいいです」だけでも不十分。希望を示しつつ柔軟性を見せるバランスが大切。
退職のにおわせ、条件つきの受諾、特定部署の名指し拒否は致命的なNG。
深掘り質問に備え、志望動機・自己PR・退職理由との一貫性を事前にチェックする。
職種ごとの配属事情を理解し、回答に具体性を持たせると説得力が段違いに上がる。
この質問は「正解を暗記する」ものではありません。あなた自身の経験や志望動機を踏まえて、「なぜこの自治体で、どの部署でも前向きに働けるのか」を自分の言葉で語ることが合格への道です。回答の骨格はこの記事の3ステップ構成で作り、あとはあなた自身の体験を当てはめて仕上げてください。
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働きながら博士号を取得(神戸大学大学院人間発達環境学研究科)
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