公務員試験の数的処理
判断推理の攻略法|全パターンのコツ・勉強法・出題頻度を徹底解説
監修:青島一平(元県庁職員・AI公務員予備校 代表)|公開 |更新
最初に固める5パターン
この5つは、泉の実力診断テストに出る判断推理のパターンと同じです。いまの自分の位置を先に確かめられます。
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判断推理とは:数的推理との違い
この記事
判断推理
ひとことで:条件整理のパズル
- 必要な力
- 条件を読み取り、表や図に整理する力
- 計算
- ほとんど使わない
- 例
- 「AはBの隣、CはDの向かい」から座席を決める
どちらから始める? → 判断推理から
Frequency
試験別の出題数(2026年度の受験案内から)
国家一般職(大卒程度)
知能分野 24題の内訳
- 文章理解10題
- 判断推理7題
- 数的推理4題
- 資料解釈3題
国家専門職(国税専門官・財務専門官・労働基準監督官など)も同じ内訳
国家総合職(院卒・大卒程度)
知能分野 24題の内訳
- 文章理解10題
- 判断・数的推理(資料解釈を含む)14題
判断推理と数的推理はまとめて公表されている
国家一般職(高卒者)・税務職員
知能分野 20題の内訳
- 文章理解7題
- 課題処理7題
- 数的処理4題
- 資料解釈2題
高卒程度では判断推理にあたる分野を「課題処理」と呼ぶ
知能分野の合計だけが公表されている試験
確認日:2026年10月8日。受けたい試験の分野と題数は、必ずその年度の受験案内で確かめてください。
国家一般職では、判断推理が知能分野で2番目に多い
Patterns
判断推理のパターン一覧と、最初に描く図
空間把握(展開図・サイコロ・切断・軌跡など)も、判断推理の一部として出題されます。数的処理の泉でも、判断推理の分野にまとめてあります。空間把握のコツ ↓
How to solve
パターン別・攻略のコツ
まず
対応関係
犬 猫 兎 A × ○ × B ○ × × C × × ○ 人×属性の○×表 手を付ける順
- 1人を縦、属性を横にした○×表を書く(属性が2つなら表を2枚)
- 2確定する条件から書き込む
- 3○が1つ入ったら、同じ行と列の残りを×で消す
よくあるひっかけ
- 片方の場合でしか成り立たない肢に飛びつく
- 「渡した」「受け取った」の向きを取り違える
- 書かれていない人数は書き忘れではなく「自分で出せ」の合図
ミニ例題:A・B・Cが犬・猫・うさぎを1匹ずつ飼っている。Aは犬でない、Bは猫でない、Cは犬でも猫でもない。
Cの行は犬×・猫×で、うさぎに決まる → 残りはAとBで犬・猫。Aは犬でないので猫 → Bが犬。
答え:A=猫、B=犬、C=うさぎ
泉での型:対応表を埋める/誰から誰へ/日ごとの当番/予想と結果を照合
まず
順序関係
数直線とブロック 手を付ける順
- 1「AはBの2つ前」のような幅のある条件をブロックにする
- 2差が数値なら、1人を基準にした数直線に置く
- 3端(1位・最下位)が決まる条件から置く
よくあるひっかけ
- 1通りに決め打ちして、もう1つの並びを見落とす
- 「順位を下げた」を逆向きに読む
ミニ例題:5人で50m走。Eは最下位。AとBの間には2人いて、AのほうがBより速い。
Eが5位なので、A□□Bのブロックは1〜4位にしか入らない → A=1位、B=4位 → 残り2人が2位・3位。
答え:A=1位、B=4位
泉での型:一列に並べる/差を数直線に置く/複数の順位表/追い越し
まず
位置関係
円卓は1人を固定 手を付ける順
- 1隣り合う条件を先にかたまりにする
- 2円卓は1人の席を固定して、回転して同じになる並びを消す
- 3左右は「誰から見た左右か」を東西に言い換える
よくあるひっかけ
- 誰から見た左右かを取り違える
- 1つの配置だけで○を付ける
ミニ例題:5人が一列に並ぶ。Aは左端、Dは左から2番目、CはDの右隣。
A=1番目、D=2番目が決まる → CはDの右隣なので3番目。
答え:C=左から3番目
泉での型:ブロックを作って置く/円卓に座る/どこから見ているか
まず
命題・論理
矢印と対偶 手を付ける順
- 1「PならばQ」を P→Q の矢印にする
- 2それぞれの対偶(Qでない→Pでない)を作る
- 3矢印をつないで、肢の始点から終点までたどれるか見る
よくあるひっかけ
- 前件の「かつ」を分けてしまう(後件の「かつ」は分けてよいが、前件は分けられない)
- 矢印を逆にたどる(逆は正しいとは限らない)
ミニ例題:雨が降る→道が濡れる→長靴をはく。今日は長靴をはいていない。
長靴をはく の対偶をたどる:長靴をはいていない → 道は濡れていない → 雨は降っていない。
答え:雨は降っていない
泉での型:矢印でつなぐ/式を書き換える/逆と裏と対偶/全部並べて消す
まず
勝敗
A B C D 勝敗 A ○ — B × — C ○ — D × — リーグ表(○×は対称) 手を付ける順
- 1総試合数を先に出す(総当たりは n(n−1)÷2、トーナメントは n−1)
- 2勝ち数の合計=総試合数(引き分けなし)を使う
- 3表に○を書いたら、相手のマスに×を必ず書く
よくあるひっかけ
- 1位が2人いるのに、次を「2位」とする(正しくは3位)
- 「引き分けた試合の数」と「引き分けた相手の数」を混同する
ミニ例題:4チームの総当たり(引き分けなし)。A・Bは2勝、Dは全敗。
総試合数は 4×3÷2=6 → 勝ち数の合計も6 → A2+B2+D0=4 なので、Cは2勝1敗。
答え:C=2勝1敗
泉での型:リーグ戦/トーナメント/ダブルスの出場表
次に
発言推理(うそつき)
Aがうそ Bがうそ Cがうそ A × ○ ○ B ○ × ○ C ○ ○ × 矛盾 矛盾なし 矛盾 1人ずつ仮定する表 手を付ける順
- 1真っ向から食い違う2人の発言を探す(どちらかがうそ)
- 21人ずつ「この人がうそ」と仮定して列を立てる
- 3矛盾した列を消し、残った列で答える
よくあるひっかけ
- 「XとYが委員だ」の否定を「両方とも違う」と読む(正しくは「少なくとも一方が違う」)
- 「わからない」という発言を手がかりにし損ねる
ミニ例題:4人のうち1人だけがうそ。BとDの発言が真っ向から食い違っている。
食い違う2人のどちらかがうそ → Bがうそと仮定すると、ほかの発言と合わせてうそつきが2人になり矛盾 → うそつきはD。
答え:うそつき=D
泉での型:仮定して矛盾を探す/人数を言い合う/「わからない」から絞る
次に
集合
ベン図の領域に人数 手を付ける順
- 1ベン図を描き、領域ごとに人数を書き込む
- 2二択の属性が3つならキャロル表、重ならない区分ならクロス表に切り替える
- 3「どちらでもない」の外側を忘れずに置く
よくあるひっかけ
- 「〜した者」と「〜だけした者」を取り違える
- 「少なくとも1つ」の人数から、全体の人数まで分かると思い込む
ミニ例題:80人のうち、英語を学ぶ人22人、漢字検定を受ける人39人、両方が8人。どちらでもない人は?
少なくとも一方=22+39−8=53人 → 80−53。
答え:27人
泉での型:領域に人数を入れる/二択の属性が三つ/重なりの最小と最大/全体が不明
次に
数量条件
国語 数学 英語 計 A 2 5 B 1 4 計 4 5 15 縦横の合計を先に書く 手を付ける順
- 1表の縦と横の合計を先に書き込む
- 2条件を式(等式・不等式)にする
- 3候補が少ないときは全部書き出して絞る
よくあるひっかけ
- 1回で開く差を勘違いする(片方が増えて片方が減るので、差は増減の2倍開く)
- 最初に見つけた候補で止めて、ほかの候補を見落とす
ミニ例題:パン50個をA・B・Cで分ける。AはBの2倍、Cは8〜12個。
A+B+C=50、A=2B → 3B+C=50 → Cが8〜12なので Bは13か14 → Aは26か28。
答え:Aは26個以上
泉での型:候補を書き出す/式を立てて絞る/1回ごとの差/逆にたどる
余裕があれば
操作・手順
1手ずつ書き出す 手を付ける順
- 1状態を1手ずつ書き出す(頭の中で回さない)
- 2必勝法や並べ替えは、ゴールから逆にたどる
- 3曜日は「何日ずれるか」を7で割った余りで数える
よくあるひっかけ
- 曜日は「うるう年だから」ではなく「2月29日をまたぐか」でずれる
- 勝ち負けの条件(最後に取った人が勝ちか負けか)を取り違える
ミニ例題:2012年7月7日は土曜日。2024年7月7日は何曜日?
12年で12日ずれる+2月29日を3回またぐ(2016・2020・2024)で3日 → 計15日 → 15÷7の余り1 → 土曜の1つ後。
答え:日曜日
泉での型:油分け算・川渡り/天秤・偽コイン/石取りの必勝法/曜日を数える
余裕があれば
暗号
1文字ずつ対応させる 手を付ける順
- 1元の語と暗号を縦にそろえ、1文字ずつ対応させる
- 2アルファベットは番号(A=1〜Z=26)を疑う
- 3五十音は「行×段」の座標を疑う
よくあるひっかけ
- 行を1つずらして読む
- (段, 行)の順序を取り違える
ミニ例題:「HAT」が「8, 1, 20」と表される。「16, 5, 14」は何か?
H=8番目、A=1番目、T=20番目 → アルファベットの順番 → 16=P、5=E、14=N。
答え:PEN
泉での型:アルファベットの暗号/五十音の暗号
Spatial
空間把握:パターンごとの決め手
図形の問題も、見た目の勘ではなく手順で解きます。泉では、それぞれのパターンを問題図・解説図つきで解けます。
Key rule
「確実にいえるのはどれか」は、全部の場合に共通する肢だけ
場合分けは、途中で決め打ちしない
「ありうるのはどれか」は逆
Why stuck
判断推理が「できない」人に共通する4つの壁
- 01
何から手を付けるか分からない
条件を上から順に使おうとして止まる。
こう直す:「確定する条件」(○○は1位、AはBの右隣 など)から先に使い、幅のある条件は後に回す。
- 02
図・表を選べない
パターンを見分けられず、白紙のまま考え始める。
こう直す:パターン一覧の「最初に描く図」を覚え、問題を読んだらまず図を描く。
- 03
場合分けを保留できない
1通りに決めようとして行き詰まるか、決め打ちして間違える。
こう直す:決まらないところは2通りとも書いて進める。最後に肢を全部の場合に当てる。
- 04
解いた問題が次に生きない
1問ずつ別の問題として解いていて、型が残らない。
こう直す:同じパターンの問題を3〜5問続けて解き、毎回同じ図から始める。
Diagnosis
どこでつまずくかは、5問で確かめられる
数的処理の泉の実力診断テストは、判断推理5問・数的推理5問の決まったセットを全員が同じ条件で解きます。自分の正誤を、同じ志望先や同じ立場の受験生の正答率と並べて比べられます。前半の5問だけでも結果が出ます。
登録不要・スマホで解ける
Study plan
最短で伸びる判断推理の勉強法:3つの段階
- 1
型を覚える
目安 2〜4週間・1日3〜5問
パターンごとの「最初に描く図」と「手を付ける順」を覚える段階です。解けなくてかまいません。解説を読んで、型を知ることが目的です。
泉の使い方分野のページでパターンを選び、初級から解く。解説で分からないところは、AIに質問できる(選んだ肢がなぜ誤りかから説明する)。
- 2
自力で解き切る
目安 1〜2か月・1日5〜10問
解説を見ずに、自分で条件を整理して答えまで行く段階です。5分考えても進まなければ解説を読みます。同じパターンを3〜5問続けて解きます。
泉の使い方解けなかった問題はマイリストに入れて、あとで解き直す(登録不要)。無料でログインすると、正解・不正解・わからないが色分けで残る。
- 3
時間を計って解く
直前期まで続ける・1日3〜5問
本番と同じく時間を意識して解く段階です。時間内に解けない問題は飛ばし、最後に戻る練習もしておきます。
泉の使い方マイページの色分けで、苦手なパターンだけを解き直す。スキマ時間はスマホで1問ずつ。
新しい教材に次々手を出さない
Books
判断推理の参考書は、1冊を繰り返す
畑中敦子の判断推理の新兵器!(通称ワニ本)
図解が多く、パターンごとの解き方を一から学べる。2〜3周して、図の描き方を手に覚えさせる。
新スーパー過去問ゼミ(通称スー過去)
過去問をテーマ別に並べた問題集。型を覚えたあと、本番の難しさに慣れるために使う。
レベル別の選び方や、数的推理・資料解釈の参考書は、数的処理の参考書の記事にまとめています。
参考書の選び方を見る →Q&A
判断推理のよくある質問
判断推理はセンスがないとできませんか?
いいえ。出題はおよそ10のパターンに分かれ、パターンごとに「最初に描く図」と「手を付ける順」が決まっています。センスに見えるのは、問題を見た瞬間にどのパターンかが分かり、図を描き始められる状態のことです。同じパターンを続けて解いて、その状態を作ります。
→ パターンと最初に描く図の一覧を見る1日何問解けばいいですか?
目安は、型を覚える時期に1日3〜5問、自力で解く時期に5〜10問、時間を計る時期に3〜5問です。量よりも毎日触れることが大切で、間が空くと条件整理の手順を忘れます。忙しい日もスマホで1問だけ解けば感覚を保てます。
判断推理と数的推理、どちらから始めるべきですか?
計算がほとんど要らない判断推理から始めるのがおすすめです。ただし数的推理は身につくまで時間がかかるので、判断推理に慣れてきたら並行して始めてください。
→ 数的推理の攻略法を見る高卒程度の試験でも判断推理は出ますか?
出ます。人事院の高卒程度の試験(国家一般職〔高卒者〕・税務職員など)では、判断推理にあたる分野が「課題処理」という名前で、知能分野20題のうち7題を占めます(2026年度受験案内)。まずは対応関係・順序関係・命題の基本の型を固めてください。
→ 高卒の公務員試験の日程一覧を見る本番で、まったく分からない問題が出たら?
1分考えてもどのパターンか見えなければ、いったん飛ばします。1問に時間をかけすぎると、ほかの問題に手が回らなくなります。最後に戻ってきたら、条件に明らかに反する肢から消していきます。
SPIの判断推理(推論)と公務員試験の判断推理は違いますか?
条件を整理して確実にいえることを選ぶ、という考え方は共通です。ただし出題の形式や時間の使い方は違うので、SPIで受ける試験があるなら、SPIの形式でも練習しておくと安心です。
→ SPIで受けられる公務員試験の一覧を見るNext
まとめ:判断推理は「最初に描く図」で決まる
- 1パターンを見分けたら、そのパターンの図を描く。白紙で考え始めない。
- 2「確実にいえる」は、残った全部の場合で成り立つ肢だけ。決め打ちしない。
- 3同じパターンを続けて解き、毎回同じ図から始めて型を手に覚えさせる。
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